肩こりよりも首こりを治した方がいい深刻な理由
肩こりはどちらかというとデコルテのうち、腕側に近い部分がいたむものですが、人によってはむしろ体の中心に近い部分がいたむ場合もあります。これは肩こりというよりも、首こりと言ったほうがよいでしょう。
首のこりだけならまだしも、首にはけいついの中に体の各部の働きをつかさどる神経が走っていますので、
首の不調が原因で、首から遠く離れた体のカ所にもトラブルがあらわれるということが、
首のこりがほかの手や足のこりと比較して優先的に治療しておきたい理由の一つです。
具体的にいうと、前腕や手、指が常にしびれたような鈍い感覚が続き、
力がうまく入らない、それに伴って、手や指が滑らかに動かすことが出来ない。
とか、下半身も同様に足に力が入らずに、足の上げ下げや滑らかな動きができないようになってしまい、
つまずいて転びやすくなったりします。
そして意外なところでは、尿意を促して、人とトイレへと向かわせ、
実際に排尿するときの筋肉の動きにも、首の不調によって悪影響が及びます。
つまり、首のこりによって尿の回数が減り、一度の尿の量も減るということになりえるのです。
尿が減ることで起こる体のトラブルはたくさんあります。
まずは痛風。食事に含まれるプリン体や、毎日の活動による筋肉などの組織の損傷のかす、
さらにはお酒に含まれるアルコールの代謝など、様々な要因で体内には尿酸という物質が生まれます。
これが尿によって積極的に体外に排出されないと、足の指や関節などの、
血流が滞りがちな個所に尿酸の結晶ができてしまい、
これを血中の白血球が攻撃し、はれなどの症状が起きて激痛をともない、
さらに白血球の活発な活動にも尿酸の生成が起こるという悪循環が起こるというのが
典型的な痛風です。
かつてはがん、心臓病、脳血管障害、そして痛風の四つは、似たような生活環境や
体の不調でひきおこされ、どれがにかかったら、ほかの三つのリスクも高いということで、
死の4重奏ともよばれていました。
痛風で亡くなることはないとしても、ほかの三つを呼び込んでなくなるという可能性があるため、
痛風はその激痛以上に恐れるべきものです。
その痛風の原因の一つとして尿の出が悪くなることがあてはまり、
さらにその原因をさかのぼっていくと、首の不調にいきつく、ということもあるということを頭に入れておくとよいでしょう。
尿による老廃物や血液内に含まれる物質の排出がうまくなされていないと、
体内に水分が余分に貯留される、むくみといわれる状態になり、
これは体が恒常的に負担をかけられ続け、消耗しているという代表的なサインになります。
むくみを説明するときに欠かせないのが浸透圧という水が持つ性質です。
水の中に微細な物質が溶質として含まれると、その物質と水分子が引き付けあって、
一定の濃度になろうとします。すると、溶質は通さないが、溶媒となる水は通す膜につつまれた環境にある場合、
(これは人体と同じものです。)外部からどんどん水を取り込みます。
水の量が増えるということは、同じ血管や体の組織の体積、容積であれば、圧力が余計にかかります。
これに対応して、体は血管や組織の容積をふくらませて、視覚的には太ったように見えます。
むくみとは、濃度を一定にしなければならないが、溶質の排出がうまくいかないために、
溶媒となる水を増やすという方向でごまかすほかないという、
体の発する危険なサインでもあるわけです。
アロママッサージを受けてさっぱりとして、ちょっと飲み物でも飲んだら、なんだかいつもよりドーッとたくさんおしっこが出たな。と、
気持ちがよく排尿できた感覚を持っていただけたのなら、アロママッサージは大成功だったと言えるでしょう。アロママッサージの前後に、十分な水分を補給するように進められることがあると思いますが、こういった代謝の正常化にも水分が必要になってくるからなのです。
自転車の選手の練習方法に、高速で走る自動車の背後を走ることで、空気の抵抗を少なくし、
いつもより早い速度で走行するというものがあります。
ほかから力を借りて速く走るよりは、むしろほかから抵抗を加えて、
遅く走った方が実力がつくのではないかと思われるかもしれません。
しかし、たとえほかから助力を受けてでも、自分が体験したことのない、
レベルの高い境地に身を置いてみると、次第に人間の体は自力でその境地を再現しようとする
クリエイティブな能力が備わっているのです。
アロママッサージも、これと似た部分があります。
プロの手による、香りと、手もみのアプローチによる極上のリラクゼーション。
それを一度経験すれば、例えばご自身で、ヨガやピラティスなどの自己調整法を行うときも、
お風呂や瞑想、そして睡眠の質を向上する手助けにも、必ずなってくれるものです。
なんといっても、「あのアロママッサージの時くらいに気持ち良くなれば成功なんだ。」という、
明確な目標があるのですから。